
雨の人
第10章 嫉妬
「ゆきが
俺のことを
好きな証拠だろ?
それに俺だって…
アイツに嫉妬
するじゃないか」
「うん…藤田さんの話になると
川村さんは
機嫌悪くなる」
「あはは(笑)そうだな」
「藤田さんとは、
なんでもないのに」
「あぁ、なんでもないのにな。
ゆきに、ちょっかい出すだけで
なんでか…やけるんだよ」
ゆきは、クスッと笑った
「俺さ、ゆきに
嫉妬されなくなったら
ちょっと…さみしいな。
あ~俺が、
嫉妬しなくなる日なんて
くるのかな……
ゆきのこと、信じてるよ
信じてるけど
嫌なものは嫌なんだ
ゆきが、他の男と
仲良くしてたら
やいちゃうよ
俺こそ、ゆきに嫌われる(笑)」
「嫌わないよ、ゆき」
「俺も、嫌わない」
「昨日…ゆき
…さみしかった…」
「あぁ…ごめん
もう、あんなに酔っ払わないし
女の人とも、くっつかないよ
ゆきより先に寝たりしない。」
できるだけな
とは、言えなかった。(苦笑)
