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会議室から恋。

第14章 2

「それ、貸して」

そう言われて、手に持っていたものを全部持っていかれる。

「え?やだ。自分で買うよ」

坂下さんは、自分のお弁当と、あたしのものをレジに置いた。

「いや。いいよ」

「え?どうして?」

「いいから」

あたしにレジが見えないように、前に立つ。

あぁ。払うタイミング失っちゃった。

前に、デート…に行ったときも、全部出してもらっちゃったのに。

あたし、坂下さんに甘えすぎ…。

「はい」

あたしのものが入った袋を渡される。

「あの…ありがとう」

「いいえ」

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