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エンドレス

第6章 運命の日(PM)

ピンポーン♪

玄関を開けると、笑顔の薫が立っていた。

「来ちゃった」

昔のままの少し照れ屋の薫の顔だった。

「待ってた。さぁ入って」
「お邪魔しまぁす」

薫をリビングに通すと部屋の中をくるっと見回した。

「なんか初めて来たのに懐かしいぃ!うん、くみネェの部屋だ」
「えぇぇ!どの辺りがぁ?」
「えーとねぇ・・・匂い!」

久美は、ちょっとドキッとした。まさか昨日の私の・・・

「はい、おみやげぇ、昨日ケーキ屋さんに入ったのに、食べられなかったからぁ」
「わぁ、ありがとう。じゃあ後で食べよっ」

時間が昔に戻ったようだった。紅茶を入れながら、久美はそう思った。

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