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愛の嵐

第43章 腐れ縁×存在意義=幼馴染

櫻「お邪魔しま~す」

パタパタと足音が近付いてくる
やべ~、ドキドキする
さっきまですっげぇ会いたかったのに
緊張して逃げたくなった

相「お~、お帰り♪晩ご飯カレーだよ」

笑顔の相葉が出迎えてくれた
ちゃんと見れば分かったはずなのに
その笑顔は無理してる時の笑顔
少し目が腫れてる
また泣いたんだろう

櫻「あぁ、腹減った。食うか」
相「うん♪」

お前・・無理してたんだな
なんでだろ
コイツが可愛く見える
来る時間が分かってたのかキチンと配膳されていた

相「早く座って。俺も腹ペコだよ~」
櫻「ちょっ、押すなって」

普段と変わらないように
必死になってるのが分かった
それでもお前・・手が震えてるよ
俺は酷い事ばっかり言ったのに
それでもお前は俺を想ってくれてんのか

相「いただきま~す♪」
櫻「いただきます」

食事中は部活の話をした
今日の練習中に起きた事や
明日の練習試合について
当たり障りのない会話は普通に出来た

相「ご馳走さま~」
櫻「ご馳走さまでした。洗い物はするからお前は風呂入ってこい」
相「助かる!じゃあ行ってきま~す。翔ちゃん大好き♪」
櫻「はいはい、はよ行け!」
相「あははっ、は~い!」

明るく振る舞うお前が痛々しくて
俺の胸を締め付けた
ただの言葉に気持ちが乗ると違って聞こえる
何回も聞いてきた筈なのに

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