
刻々と…
第2章 歯車
「ごめん…今拭くね…」
枕元からティッシュを取ると
弥生の体に着いた情緒の後を拭いていく
「きゃっ…ぁん…」
弥生はまだ感じていた
今はどんな些細な刺激も弥生には毒だった
「自分で拭きますから…」
ティッシュを取ろうとすると
マスターの顔が近づいてまた
キスをした
「俺今すごく幸せなんだけど、弥生ちゃんは?」
「何言ってるんですか?頭痛いですよ…浮気っていうか無理矢理…」
「でも弥生ちゃん受け止めてくれたよね?俺そんなに嫌われてなかったんだって嬉しいんだ!」
ドキッ
まただ
またドキドキした
「嫌われてないか確かめる為に…ホテルですか?」
ぷいっと横を向く
今まともに顔が見れない
