
キャラメル、甘く
第2章 *未経験
見ると圭太くんが笑っていた。
肩を小さく震わせながら。
…って失礼じゃない!?
「なっ、何で笑うの!?」
「…だってあんた真剣なんだもん、
すごく」
「そりゃ、真剣にもなるよ!!
初めてなんだから!!」
「初めてなんだ?」
「…あ、」
まさかの自分から暴露するとか…
もういろいろ泣きたい。
そしてこの場から逃げ出したい。
「えらく緊張してるなとは思ってたけど。そっか、初めて」
「連呼しないで…」
もう嫌だ。
年下の、しかもまだ会って間もない子にこういうことを知られるのってすごく恥ずかしい。
経験がない、ってことを恥じてる訳じゃない。こういうのは好きな人とする事だと思うし、それが一番幸せな事だと思う。
だから時期がくれば…
なんて思ってたけど。
