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ねぇ、麻弘…

第2章 胸さわぎ

7月に入ったばかりのある日の事だ。

私は、胸さわぎがしていた。

麻弘が、大学3年の夏。

今しか遊べないというのが、麻弘の口癖だった。

ほとんど家には、寝るために帰ってくるだけの日々を送っていた麻弘。

「今日は珍しいね」

「ん? あー、ねぇ、たまにはゲームしようか」

私とゲームするのも久しぶりだ。

「このゲーム、クリアしろよ。ルートとか教えてあげるから」

麻弘は、スーパーファミコンをセットした。

私はRPGが苦手だ。でも、これは面白い。

いや、麻弘が、してるの見たら簡単そうだったし、イラストが綺麗だったから始めた。

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