強制恋愛
第22章 *22*恋する苦しみ
『奈美ちゃん!?…どうした?具合悪いの?』
「え…」
隣を歩いていた悠希くんはわたしの前に立ち、ハンカチを頬にあててくれた
ハンカチ…?なんで…?
『大丈夫!?』
悠希くんの心配そうな表情
悠希くんはいま沙紀じゃなくてわたしを見てくれてる
嬉しい…
!?
そのとき、やっと自分が泣いていることに気がついた
「あ…あの…ごめんなさい…わたし…1人で帰るね…ここまでおくってくれてありがとう…」
『えっ、でも…』
「本当にありがとう」
わたしはその場から逃げるように走り去った