強制恋愛
第23章 *23*別れ
『でも 1番じゃなくてもいい、それでも側にいて欲しい…って言葉で沙紀を縛った…最低だよな…本当にその人が好きなら…そんな言葉かけちゃだめだ……
好きな人の幸せを願わなきゃな……』
悠希は泣きすぎてぐしゃぐしゃになっているわたしを見てくすっと笑いながら頭を撫でる
『沙紀…沙紀は俺の隣じゃ幸せになれない…さっきの言葉の続きは櫻木さんに伝えな』
「悠希…ごめんなさい…本当にごめんなさい…」
『バカ、謝んなよ…気づいてたのに縛り付けた俺が悪いんだ…』
「違うよ…本当にごめんなさい…そして…ありがとう」
悠希はやっぱりくすっと笑ってわたしを見つめる
『早く櫻木さんに伝えてあげなよ、あの人たぶんずっと前から沙紀のこと好きだよ』
「へ…」
『本当に沙紀は鈍感だなー、ほら早く行って』
悠希はわたしの背中を押しながら家から出た
「悠希……」
『うん?』
「幸せになって…」
『………うん』
わたしは涙をぬぐい、走り出した
櫻木先輩のもとへ