強制恋愛
第25章 *25*卒業
『…ボタン?』
櫻木先輩はニヤッと笑いながら顔をのぞきこんできた
「も、モテモテでよかったですね!!」
『うん、女の子にアメリカに行かないでーって泣きつかれて困ったなー』
なんですかそのニヤッとした顔とまったく困って無さそうな話し方は!
『沙紀も寂しい?』
「……別に!」
櫻木先輩はわたしの目を見つめる
『…じゃ、これもいらない?』
目の前に出されたのはボタン
「え…?」
『第二ボタンだけは取られちゃ駄目なボタンでしょ?』
わたしの手にそのボタンを握らせる
「な、なんで…」
『沙紀に持っていて欲しいからに決まってるじゃん、無くすなよ』