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近くて遠い

第40章 温かな場所

────────…



もう何度も


口にしそうになっては


飲み込んできたその言葉。




光瑠がようやく

素直にその言葉を発すると、


真希は目を見開いて


光瑠に熱い眼差しを返した。



「いまっ…なんてっ…」




信じられないといった様子で見つめてくる真希に



愛しさが込み上げる。




「愛してる…」




光瑠は躊躇うことなく



再びその言葉を発した。





真希は微かに震えながら

涙を目に溜めた。



「っ…もっ…もう一回っ…!」



光瑠自身もハラハラと泣きながら、

そんな真希に微笑みを向けると、


今度は自分から


真希を引き寄せて抱き締めた。




「──愛してる…

愛してる…

愛してる…


何回でも言うぞっ…」





光瑠の言葉に
真希は声を上げて泣き出した。




離れても、


ずっと想っていた、


忘れようとしても


気持ちが強すぎて


そんなこと出来なかった。


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