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近くて遠い

第41章 けじめ

────────…


久しぶりの有川邸を見つめて、

胸が高鳴った。



隣には眠ってしまった隼人を抱える光瑠さんがいて、

夢だったらどうしようと思わずにはいられない。



「もう23時か…」


光瑠さんが時計を見ながら呟いた。



そして私はドキドキしながら、扉が開くのを見ていた。





「「「真希様っ!!!!」」」



「わぁっ…!」



中に入った途端たくさんのメイドさんに囲まれて


私は驚きのあまり声を発した。



「おかえりなさいませっ…!!」



そして

一番最初に駆け寄ってきて、私の手を握りながら、ポロポロと涙を流す、


私の


妹…



「愛花ちゃんっ…!」



私は愛花ちゃんに抱きつくと、周りのメイドさんたちみんながぎゅっと私を抱き締めてくれた。



あぁっ…


おかえりなさいませと

色々なところから声がする…



みんな……!



「ただいまっ…!ただいまっ……!!!」



私はしきりにそう叫んだ。

懐かしいみんなの顔を見て胸がじんわりと温かくなった。


もう二度と会えないと思ってた…


良かった……



帰ってこれたっ…。



温かな


私のうち…



そして


温かな



家族…。



私の居場所は

ここなんだ…




私は幸せを噛みしめながら、しばらくメイドさんたちと涙を流して抱き合っていた。



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