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近くて遠い

第42章 愛すこと、愛されること

────────…


徐々に腰の動きを速める光瑠。



「あぁっ…!はぁっ…んっ…!」



声を上げながら懸命にしがみついてくる真希が愛しくて愛しくて…



「愛してるっ…

真希っ…

愛してるっ……」



何度も愛を呟いて、強く抱き締め合いながら、唇を重ねた。




もう人は愛せないと思っていた


愛しても


去った時に辛いだけ…



ならばもう──



そう思っていたのに、


真希の見せる仕草や声に心が疼いて…


欲しくて堪らなくて…



愛さずには…



愛さずにはいられなかった──




互いに求め合いながら、

愛を囁く…



それはただ快感を求めるだけの行為ではない



偽りから始まった二人に芽生えた
真実の熱い想いが絡み合う──


それはとてもとても神聖で美しい行為…



出会えて良かった…



二人は熱く見つめ合いながら、


悲しみでなく

歓喜から来る涙を流していた。



愛してる───


二人は

お互いの愛を確認し合いながら、

長く

そして

熱く

身体を重ね合った───






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