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近くて遠い

第47章 有川商事より読者の皆様へお願い

「真希っ!!こっちを向けっ!!」


後ろで叫ぶ光瑠の声に身体をびくつかせる。



はぁ、と溜め息をつくと、真希はゆっくり振り返って光瑠を上目遣いで見つめた。



「もう…光瑠さん…いつも怒ってばっかり…」


真希は甘えた口調でそう言いながら、
光瑠の白いスーツを掴んだ。



「っ……」



揺れる瞳で見つめられ、困る光瑠は単純な男である。


「カルシウム足りてないんですよ…
光瑠さん偏食おばけだから…」



「なっ…おばけはいらんだろっ!」



「あ、ほら、そうやってどうでもいいところでもすぐ怒るんだからっ…」



真希はそう言いながら、光瑠に顔をうずめた。

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