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近くて遠い

第48章 ◇クリスマス特別編◇

「……その光瑠という奴を俺は知らないが、きっと素晴らしい奴に違いない。」


腕を組んで偉そうにそんな事を言う光瑠さんにため息が洩れる。


「えーそんなことないよー!!」


「なっ!」


隼人の言葉に要さんはもう堪える事もせずゲラゲラ笑っている。


「お前っ…──」


「僕よりわがままでお姉ちゃんのこといつも困らせてるしー!」


「っ……」


「お酒のみ過ぎっていつも怒られてるしー」


「っ……」


「大人なのに、たぁくさん好き嫌いあるしー」


「っ…もっ、もういい!黙れっ…!!お前に渡すプレゼントなんかないっ!!」


光瑠さんの言葉を聞いた隼人は、えっ…と固まった後、ジワジワと目に涙を溜め出した。

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