読んでる貴女がいろんなシチュで主人公になって読める短編集。
第2章 冒険に行こうか
それから私達は、何年も村を離れ、旅を続けた。
「ねぇ、○○。」
「何?」
「私達、もう20歳でしょ?」
「うん。そうだね。」
「そろそろ、村に帰らない?」
確かに、ここ5年間、旅を続けていた。
もう、満足というほど、いろんな場所に行った。
お菓子の可笑しな町。
人形が意思を持っている町。
動物や植物と心を通わす町。
朝が来ない、夜の町。
たくさん行った。
「そうだね。母さんの顔も見たいし…」
「それじゃ、帰ろっか。私達の村へ。」
「うん。」
私達の長い旅は、幕を閉じた。