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不器用なタッシュ

第9章 霹靂

「えっ…入賞…」


『そうだよ!おめでとう~須永くん!』


辻さんから、物凄いテンションで連絡が来たのは、兄貴たちの結婚式から半月くらい経った頃だった。


『須永くんが希望してた、海外拠点も上に掛け合ってるからね!上手くいけば、企画第二段とか出来るかもしれないね!』


「はは…気が早いですよ…辻さん」


『どうする?トランスでお祝いパーティーでも企画しようか?』


「いえ…海外に行かせて貰えるなら…それだけで充分なんで…」


『そっかぁ~了解!もうしばらく待ってて下さいね!』


「有難うございます…宜しくお願いします…」


辻さんとの通話を切った後、少し放心気味になっていた。


「入賞…したんだ……海外…行けるかも…」


瞬間、ガッと熱い衝動が胸に込み上げ


「…ったぁ~!!」


俺は笑顔で、跳び跳ねた。

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