
あなたがいてくれたから。
第13章 口移しのチョコレート
「これじゃあ、次の握手会は欠席ね。
PV撮影も延期にしてもらうわ。」
「本当にすいません!」
「奈美のせいじゃないわ。
最近忙しすぎたものね。
ゆっくり休んで頂戴?」
「ありがとうございます!」
美佳さんはあたしを家まで送り届けると
事務所に報告しに向かった。
でも、そんな高熱があるような感じは
しなくて薬もちゃんともらったから
安心して普通に元気だった。
スマホの電源が切れていたことに
気づいて電源を入れると
メールが何通もきていた。
