
あなたがいてくれたから。
第31章 少女たちよ
「私カナカナ〜♪」
「迷い込んだ心の森〜♪」
「ストップ!ストップ!
今のワンテンポ遅い!」
「すいません!」
慌てて同じユニットの
山本彩ちゃんが頭を下げる
「先生!私ですよね?
すいませんもう一回
お願いします!」
彩ちゃんが驚いた表情で
あたしのことを見つめる
「さやちゃんさっきはごめんね」
「いえいえ奈美さんが
ミスするなんて珍しいですね」
「そぉ?いつもしてるって〜♪」
笑顔でごまかす。
「心配かけてええんですよ
奈美さんむっちゃ可愛いですし、
後輩のことも!頼ってください。」
「ありがとう♪
でもホントに大丈夫だから♪」
「ホンマですか〜?」
「ホンマやで♪」
2人でくすくすと笑った
