
あなたがいてくれたから。
第34章 君について
《斗真side》
「カットカット!」
「高橋くん!」
「は、はい!」
「どーした?昨日何かあったか?
乱れが出てるよ。
今日、集中できるかい?」
「すいません。
プライベートのことなので
しっかりわけてやります!
やらせてください!」
「なら、しっかりやってくれ。」
「はい!」
ただいまテイク6。
ほぼ俺のミスと言っていい。
奈美に別れを告げてから
酒に溺れて雅紀のとこで泣きじゃくって
ちょっと二日酔い気味で…
でも、セリフは覚えててなんとかやってる。
ホントにダメだ。
絶賛絶不調なう!
マジで。
あー。松本奈美さんを抱きしめたいです。
切実に。
あー。あー。あー。
奈美、何してんのかな…
