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素直になれるか?

第2章 素直になれた二人の始まり

下着に手をかけると課長は自分から腰を上げて、早く脱がせろとアピールしているようだった。

全てを俺の視界に晒した無防備なその姿に、俺は暫く見惚れてしまった。

「秋も…脱げよ」

恥ずかしそうに、でもちょっと不貞腐れたように言う課長に、心臓が一層激しく鼓動を打ち始めた。

シャツを引きちぎる勢いで脱ぎ捨て、ズボンを蹴り落とした。
課長を見てるだけで漏れてしまった先走りに、下着は少し湿り気味だ。


「一成さん、あったかい」

ぎゅっと抱きしめ、改めて素肌を重ねて、その温もりを全身で感じると、今の幸せがひしひしと感じられる。
喜びが俺を満たしている。

「お前も、あったかいよ」


課長が笑うから。


たまらなくなって、キスをした。

「続けていいですか?」

改まって顔を覗き込むと、笑いを噛み殺しながら俺の背中に回した腕に力を入れた。

「変なとこで敬語はやめろよ。でもって、ヤダって言ったらやめるのか?」

「無理…。ヤダって言っても止まりませんよ…ああ!もう!あんたなんでそんなに可愛いんだよ。めちゃくちゃ気持ちよくしてやる!」


きつくきつく抱き込んだ。


「うん。して…」


耳元で囁かれた言葉のせいで、俺は理性をはるか遠くにぶん投げた。

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