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僕の初恋。

第7章 僕なんて…

唯月Side






悠人が俺のマンションのベランダから落ちた。

冷静沈着を装って生きてきた。
生徒に好かれるように、笑顔を作ってきた。

そんなつまらない教員生活2年目を迎えた先にいたのが悠人だった。

学校に行くのが楽しかった。
悠人がいる。
それだけでよかった。

何もかも上手く行くなんて思ってなかった。
予想通りで、悠人の中学時代の奴らが来た。
気付くのに時間がかかった。
でも、ちゃんと悠人の笑顔を取り戻せた。

でも今は違う。
取り戻せない。
謝れない。

悠人の頭に巻き付いた白い包帯が罪悪感を大きくしていく。

落ちる前に悠人が言った言葉。





ー『僕なんて』

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