俺の小さなお姫様
第8章 第八章 母さん
玄関に行くとクレハとガキんちょが何か話していた。
「愛ちゃん、騒がしくしちゃってごめんなさいね?
もうおばさん来ないから、遥斗と2人で仲良く頑張ってね…。
…さようなら」
「クレハおばさん!」
クレハが外に出て行こうとするのをガキんちょが止めた。
クレハも、一瞬動きを止めて振り返る
「またいっしょに遊ぼうね!」
クレハのグレーの目から大きな涙が落ちた。
「クレハさん…。
俺は正直言ってアンタの事許せない。
でも…、たまには愛に会いに来てやってくれよ?
…母さん。」
ガキんちょの頭に手を置いて、クレハに言った。
「遥斗っ、愛ちゃん…。ありがとね…。
また、会いに来るわ。必ず…。」
「ああ。」
「またねー!」
そう言い残して、クレハはフランスに帰って行った。
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