
やっと、やっと…
第12章 凍える心
圭介は私が頷くのを確認すると
ふっと微笑み舐めるようにキスをする
「愛してる…」
そう言うと圭介は体を起こし
もう一度動き始めた
(いや、やだ…)
私はこれから起こることを不安に思い無言でただ堪え続けた
圭介は腰をさらに強く打ちつける
「唯、もう、出すよ…」
「・・・っやだぁ・・!」
私が最後に声を上げたが
圭介は腰を押さえ込み奥深くに腰を挿し込み熱いものを体の中で放った
「・・・っぁ」
私は絶望的な気持ちで
私の中で脈を何度も打ち注ぎ込まれるのを感じていた
「・・・い、や・・・」
圭介は私にものを入れたまま
荒く、肩で息をしている
私は体を起こして口を半分開き
溢れる涙も拭わず呆然としていた
「唯・・・」
圭介は私を呼ぶと私に深くキスをする
私はキスの間も目を開き
目を閉じ私にキスをする圭介の顔も、後ろに見えるはずの部屋の風景も何も見えないような感覚に襲われた
頭が混乱して呆然としていた
