
アイドル君からダイエット命令
第1章 憧れ
「なんか愛佳ちゃんたち
わらってるでしょ?」
「うん」
自分から話しかけたのに
話すのをためらって
しまうような内容で
無意識に口ごもる。
「……なんかさ、
たぶん私のことだと
思うんだよね…笑ってるの」
木下 愛佳。
このクラスの中心人物。
男女ともに
人気がある女の子。
もちろん……
とっても可愛くて
体のラインが細い子だ。
「またぁ?
どんなこと言ってた?」
直子ちゃんは本に
押し花のしおりを挟むと
パタンと閉じて
私の方を向く。
「え、あ、いや……
具体的なことは
わかんないけどさ……
なんとなく?
なんかこっちみて
笑ってる気が……」
あーもう泣きそう……!
