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秘密の約束

第19章 麻理の本音

黙っていたことに怒るだろう。

取られてしまったと怒るだろう。

そして、私のことを恨むだろう。

けれど、長いスパンで見ればいつか麻理にはこの事実を伝えなければいけない時が来てしまう。

その時に彼女は、笑って祝福してくれるだろうか…。

何年後の話になるかは分からないが、もうそう遠くない未来であることは確実だ。

今からとても不安で怖くなっている自分がいた。

こんなことで怯んでいては、先生にも申し訳ない気がした。

麻理が生物のプリントを写し終え、私も注文した物を全て食べ終えると

「ごめん、そろそろ行かなきゃ…。」

「そっか!またね!」

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