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秘密の約束

第4章 再試

赤ペンから黒ボールペンに持ちかえて、丁寧に説明してくれる。

先生の大きな手、声、すぐ近くにある顔。全てを変に私は意識してしまう。

「神崎さん!聞いてた??」

「あ、あはは…。」

「ったく〜。」

一つ一つの動作に反応してしまう。

(私、もしかして…。)

その時気づいた。自分の本当の気持ちに。

(イヤイヤイヤ…。先生に恋するとかマジないわ…。)

結局、先生との再試という名の補習は、5時前に終わった。

「ちゃんと復習しておいてね!」

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