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「あ…あの……」


「はい？」


「手、離し「離しませんよ？」



少し控えめに繋ぐ手を離すよう要求したあたしの言葉を力強く花木君は遮り


その言葉に、あたしの心臓はドキッと跳ねる。



「離しませんよ？」



再度、言い聞かすかのように同じ言葉をリピートする花木君だけれど


だけど……



あたしだって、やっぱり今手を繋いで一緒に帰るような心境なんかじゃなくて。

どっちかと言えば１人にして欲しいくらいの心境。


どっちかと言えば…





こういう、優しさって今は必要ない心境…。




「いや、ほんとあたし１人でもう少しここに…「四の五の言ってないで、もう時間も遅いですから帰りますよ」



「え？！あ、あの……

え？ちょ、ちょっと？！！！




――――ッ‼‼」




必死に抵抗するあたしをもろともせず、あたしの右手をグイグイと引っ張り、無言で公園を後にしようとする花木君の力に結局負け



あたしは花木君の成すがまま



手を引っ張られる形で、花木君と繋がったまま家路へ着いた。