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陽だまりの仮面 -嘘-

第5章 キラキラ

突如、前から無機質な声が飛んで来て。


………?


俯いた顔を、ほんの少しだけ上げて上目で花木君を見上げると

案の定。

彼はあたしの方を見る事もなく声だけ。



何してるんですか…って。



……ここは、“座ってます”って答えるべき…なのかな


それとも、凹んでますって言うべきなのか……



どちらが正解なんだろう……




「何で、そこに座ってるんです?」


「え…・?」



「普通、」







「彼女なら、僕の隣りに座りませんか?」




えぇぇえええ!??



さっき、何してるのかって聞かれた答えは、コレ!?


こここ、こういう場合はどうしたらいいんだろう!?

言われるがままに座るべき?!

てか

付き合った事すらないのに、“普通の恋人”が分かんねーぇぇ!!



チクリと痛んだ心臓が、また再び一気にバクバク音を立てて

血液が沸騰してるんじゃないか?ってくらい全身がカーッと熱くなる。





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