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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第3章 SideⅢ(沙絢)~Merry go round~

―馬鹿ね、私ったら。
 今更ながらに自分の迂闊さに呆れてしまう。でも、名前なんてどうでも良いと忘れてしまうほど、あの男と過ごしたほんのひとときは愉しかった。我ながら現金なものだ。つい五分前まで飛び降り自殺をしようとまで思いつめていた人間がすべて忘れて、見知らぬ男と初雪を見て無邪気に歓んでいるとは!

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