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それでも私はここにいる

第98章 自由

あの空を翔びたい
そう願ったあの日
私は昔見た動物園の
足に鎖を付けた
あの鳥の様に
風切り羽を切られた
あの鳥の様に
飛び立つ事が出来ないでいた
家と言う檻の中で
自分の運命を
何かに任せ流されて
ただ窓から見える
あの空を眺めていた
あれから時は過ぎ
私はあの空に近づく事が出来ただろうか
自由に羽ばたいて
自由に飛び立つ事ができているだろうか
責任と言う鎖はまだ取れないけど
その鎖が細く軽く長くなれば
あの空に近づく事ができるかもしれない

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