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それでも私はここにいる

第227章 なまえ

沢山の人混みの中
同じ名前なんて
いるはずね
気のせい…
それでも…
その名前を
聞く度に
振り返ってしまうよ
忘れたはずの名前
記憶にも残さない名前
そのはずなのに
あなたの名前
その名を口にすれば
溢れる記憶
懐かしくて
もう戻らない
愛しき日々
沢山の人混みの中
同じ名前を呼ぶ声に
振り返ってしまうのは
まだ忘れていない証
あなたを愛していた証

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