
紫響繚乱
第805章 9月 17日
ほら、前にさ、働かないヤツいるって言ったでしょ?
ちょっと前にね、そいつともめたというか…
いい加減過ぎて、キレたんだよね。
ほんと、ふざけんなと思って。
この子ね、仕事出来ないし、やらないし。
そのくせ、口応えだけは一人前。
仕事場に何しに来てるのかと言えば、男漁りと、ほぼ遊び。
別に良いんだよ。
男を探そうが、休憩時間にどんだけ遊ぼうが。
やるべき事さえちゃんとしてたらぜーんぜん良いんだよ。
別に、そこまで干渉することもないし、そんなの個人の自由だし。
職場恋愛なんて禁止されてないんだから。
でもね
何ひとつ、まともに仕事出来ない。
教えた傍から、違う事を平気でやるし
覚えない。
「は~い、すみませ~ん」
って、気の抜けた声で謝っても、反省なんて当然しない。
だからさ、極力ミスの少ないような仕事を与えるようになるじゃん。
それでもミスする。
それを、紫響は休憩なんてせずに手直しして
それを見た同僚も手伝ってくれて。
みんな、休憩もロクにせずにやってたの。
それを見てさ、その子と仲の良い子も、いささかダメじゃない?って思ったんだろうね。
「紫響さん達あんたのとこ直してんじゃないの?
あんたも行ったほうがいいんじゃないの?」
って言ったセリフに対して
「アイツら好きでやってんだから、やらせときゃいいっしょ!」
って、ケタケタ笑いながら言ったんだよね。
