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残業・メモ子

第40章 帰道

私たちは…ゆっくり歩き出した――――…



「メモ子さん…これからも…残業…するの?」



『…あ…ど〜しよう…』


忘れていた……



『前は……不感症を直すきっかけと、思ってやってたんだけど――――…

最近は、影男さんの為にってのが…大きかったから…』



ハハハっと…大島は笑う…


「…実際…自分の不全と向き合えて…改善してきてるのは…確かだしね…」



『…篠田さんとは…その後?』


大島の肩がビクッと跳ねた…




「……いや…あれは…
篠田さんの…アピールに押されてる感じだったんだけどね…

あの時…実は…立つか…試したんだよ…キスとか…して―――――…

でも――――…ダメで……」




『あ……あの時…「先輩から電話来たから」って…帰ったよね―――――…』




「うわ…よく…覚えてるっ―――………」




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