
残業・メモ子
第44章 去女
伊藤は、コートのポケットに手を入れ!何かを掴んだ!!!
『藤原さん!!!危ない!!!』
「!!!?」
私は、咄嗟に藤原と伊藤の間に入り!
藤原を抱きしめた!!!
合コンの時の様に…藤原の盾になった!!!
私は、背中の衝撃を覚悟し…体に力を入れて藤原を抱きしめた!!!
『はぁ? 何してんの?』
私の背中には…何の衝撃もなく…
伊藤の呆れている言葉が…突き刺さった…
「…伊藤さん…ど〜も」
藤原の手が私を抱きしめ…
クルリと…回転し…
私を抱きしめたまま……今度は藤原が、私をかばう形になっていた…
『藤原さん…と…誰?』
なっ!!!誰って!水ぶっかけといて!!!
「ど〜しましたか?こんな時間に…辞めた会社の前で…俺を待ち伏せ?」
藤原は、ギュッと腕に力を入れて…私を抱きしめる…
『ま〜…それもありますけど…
コレ、渡したくて!』
「は?」
伊藤は、一枚の名刺をポケットから取り出し藤原に差し出した!!!
