
残業・メモ子
第53章 男達
「…あれには…俺も関わってる……
芽依子を―――――…軽蔑すんな!!!
石割……お前は…
どんな風に…芽依子を見てたんだよ!!!
あいつが…メモ帳見ながら…笑ってた時があったか?
ほくそ笑んでた時があったか?
いや!!!なかったはずだ!!!
あいつは…何時も…罪悪感と戦っていたし、何も感じない…体の焦りに…いつも苦しんでたんだ!!!」
大島が…石割を掴み……
苦しそうに…芽依子を弁解していた―――――…
「…芽依子が……あまり食べないのは…知ってるよな…」
「………」
「…メモをするのも…
食べる事を避けるのも…
何も感じない体なのも―――…
小さいときの……経験が…トラウマとなってるからだ!!!
特に…食事に関しては……
深くて―――――――…
お前の出してくれる…野菜スープだけは……
最近…完食できるって…」
大島は……
石割の衿から…手を離した…
「……お前の…無償の優しさに……甘えて、寄り掛かって―――――――…安心してたんだよ…芽依子は…」
そうだ…石割は、どんな事があっても…優しくするって…
俺に宣言していた――――…
