
残業・メモ子
第73章 親子
『…………大丈夫…』
『…そう…』
沈黙……
見つめ合う二人――――…
ベッドの横のイスに座る新道だったが……
芽依子を見つめたまま……
何も言わない――――――…
芽依子も―――――――…
すると…入口から…新道の秘書らしき人物が…
これからのマスコミ対策や、新道の活動方針などを社に戻り話し合いたいとの……
帰社を急かした――――…
『…私…もう行くわね…
ごめんね………芽依子…』
新道は……椅子から立ち上がり…細く…消えそうな声で芽依子に別れを告げた――――…
『お…お母さん!
体…若くないんだから……
熟女淫乱は――――…流石に…卒業したら?』
芽依子は…真顔でサラッと言い放った――――…
『…そうね……もう…
一生分のセックスはしたわ…
引退するわ―――――…』
手を振り――――――…
新道は…部屋を出て行った―――…
お…おい…
いいのかよ―――…今ので…
俺と藤原は……
顔を見合わせ………首を傾げた―――――――――…
…変な親子―――――…
