テキストサイズ

I'll protect you.

第39章 3人

____________________________________
________________________
_____________




『あ〜〜〜!!!!』




……どうしよっ!!




「〜〜!!

うるさいな!お前のせいでまた字間違った!!」




私の前の席にいるカナ兄ちゃんが後ろを向いて、しぃー!と人差し指を口の前に置いている。




『だってー…私だけ進路決まってないんだもん…』




カナと光輝君は既に進路が決まって、願書を書き始めている中、私は1人資料やオーキャンに行ってる始末……




「かーけーたーー!!」



『「なに!?」』




大きく伸びをしてから、綺麗に書けた練習用の願書を大事そうに待ち、職員室へとルンルンしながら走って行った光輝君。




「あいつ、六回も書き直したらしいけど……

あれ練習なんだけどな……」


『可哀想…』




もうやだ……




『奏斗くん!!進路希望調査の紙出した!?』


「まだー。楓は出したのかー?」


『バッチリよ!!』



そう言って、カナの周りを犬のようにまとわりつく楓。


こんなのが2年も続けばカナも慣れてくるわけで、楓の扱いが上手くなった気がする……



『優は進路決まった?』


『まだなの……』



楓に肩を叩かれ、慰められても不安は消えない。



『はぁ…』



本当にどーしよ〜〜!



ストーリーメニュー

TOPTOPへ