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I'll protect you.

第43章 幸せの向こう側

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「優、遅れるぞー」



『待って〜!!』



「なんだなんだ。

そんな大人の女の雰囲気出しやがって。

大学生になって男でも釣る気かよ」



『違う!!憧れてたの!大学生に!』




大学生になって一週間が経った。



高校時代と変わらず、毎日3人で電車に揺られながらまだ慣れない大学へと向かう。




「そーいえばさー、

今年の入学生の中にすげぇ奴いるらしいよ」


『すごい奴?』



何が凄いのか私にはさっぱりわからない。

すると、光輝君は何か思い出したかのように話した。


「海外の超高級レストランのオーナーシェフの息子とかって聞いたけど。

しかも、そのレストランで働いてたらしくて

最年少でベストウェイター賞も取って、

世界で有名になった親子だって言ってたな」



ベストウェイター賞……ってなに!?



「それだけじゃないらしいぞ。

その賞がキッカケで雑誌に取り上げられたりしたらしいんだけど、

それを見たお偉いさんがモデルにスカウトしたんだってさ…

だからすごいカッコイイらしい」



『へぇー…

だから、女の子たちいつも騒いでたんだー』




なんか納得…



「教育学部にいるらしいから、

今度見に行ってみようぜー」


「どんだけカッコイイか見てみたいわー

モデルの時の芸名なんて言うんだろーな?」



「芸名ねー…?」




なんか……





……しつこくない?





『芸名は…?』




すると、光輝君とカナはニヤッとあたかも待ってました!と言わんばかりの顔で笑った










「「S・H・I・N









シン!!」」








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