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お兄ちゃんは…

第8章 *和也とひな。~家~*

ひ「その藤宮?先生がきた時、和にぃ、いやな顔しなかった?あと、なんか冷たくなかった?」

ひな…

『そんなこと…』

どうしよう…
ここで嘘つく?
でも、本当のことがわかった時、俺が嘘ついてるってわかった時、ひなはどう思うかな?

…俺のこと、嫌いになっちゃうかな?

いっそ、ほんとのこと言っちゃう?
でも、そしたら、ひなは藤宮のこと、意識するよね?
それが藤宮にばれたら、今度はひなが…
そんなこと…
それだけは絶対に避けたい。

でも、嘘ついたら、ひなは多分、藤宮のお気に入りになるだろう。
普通に接すると思うから。
でも、いずれ知ってしまう…
その時、ひなはどうする?
藤宮を避ける?
でも、そんなことしたら、ひなが…

どっちにしても、ひなは彼女みたいになってしまうの?
そんなの…
そんなこと絶対にだめ。

じゃあ、俺がひなを守る?
いや、俺たちでひなを守る?
でも、そんなことできるのか?
完全に守りきれるのか?

それなら、いっそ教育委員会に訴えるか?
でも………


あぁ…
どうしたらいいんだろ…
どうしたらひなを守ることができるんだろう…

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