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禁断兄妹

第11章 ときめき


いつもはあまり星の見えない東京の空

今日はとても澄んで
星が綺麗で

隣を歩く萌のはしゃいだ声や
時折覗く真っ青な舌

俺が買ってあげたばかりのイヤリングをつけている
小さな耳

すべてが愛おしくて
キラキラと眩しくて

この夜のことを
俺はずっと忘れないだろう。

いつか萌と結ばれる日が来たら
この夜のことを
きっと萌に話そう。

どんなに俺が嬉しかったか

どんなに幸せだったか

微熱のようなときめきを抱いて
俺は萌の笑顔を
ただ見つめていた。

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