禁断兄妹
第33章 熱帯夜 ~ひとつになる夜~
「あ‥‥ッ、あッ‥‥」
先端の膨らみを受け入れて
怯えと驚きに見開かれる瞳
前髪が萌にかかるほど近くで
俺は食い入るようにその瞳を見つめたまま
動きを止めずに
ゆっくりと沈めていく。
「ーーーー!!!!」
俺の肩の辺りを掴んでいた両手は
まるで溺れかけているかのように
俺の背中へと回される。
「はぁ‥‥ッ‥‥はあッ‥‥」
本能的に強張る身体の力を
懸命に抜こうとする萌
強く寄せられる眉の下
糸のように細い瞳が
必死に俺と視線を合わせようと切なく揺れる。
萌
愛おしい
お前しか見えない
お前の声しか
聞こえない