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とある鬼調伏一族の元旦

第1章 元旦の朝

「元旦の日は嫌いだな」

振袖に着替え大座敷に一番に着いた桃花はふ、と溜め息を吐いた。

今日は親戚一同も集まり、書初めをするのだが、父方の姉である伯母とはどうも折があわない。

そもそも伯母は昔から自慢好きで、何かと1人息子の辰巳を自慢げに話していた。

その辰巳も年頃になってからは自分の好きにするようになり、伯母に反発仕出したから伯母としては面白くない。

まあ、こちらとしては静かで平和ではあったのだが。だが今年になり、辰巳が結婚した。

めでたいことなのだが、問題は伯母の自慢好きが再発したことだ。

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