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寡黙男子

第3章 二歩目を探る *亜紀乃の世界*

教室のチャイムが鳴る───


飛び込むようにして教室に入ってきた学は、部活のエナメルバックを床に置き、椅子に座ってふぅっ…と息をついていた。



朝練から急いで来たんだろな…



慌てている学なんていうのは、希少な訳で…
そんな姿に一々キュンキュンしてる私。
微かに香る制汗剤の匂いすらにも胸が高鳴る───


本当に、この恋は重症…。



肩を大きく揺らしていた学は、しばらく息を整えると背筋をピンっと伸ばして突然振り返ってきた。



わっ…
びっくりしたっ…
振り向くなら前もって言ってくれないと、にやけ顔抑えるのに時間が掛かるんだから…っ



「………あ、えと…学…」


「…………おはよう……亜紀乃」


「……おっ、おはよう」


慌てて言葉を返したら、学はコクンと頷いて再び前を向いた。


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