
隠れて甘いkissをして
第13章 二人の夜
▽Side... 由宇
ついにこの日がきた。
待ちに待った、2週間後の金曜日。
既に朝から妙にテンションが上がってしまい、自分を落ち着かせようと必死に仕事に集中する。
でも、ドキドキした胸の鼓動は一向に治まる気配はない。
でも、大丈夫。
当日はこうなるだろうと予測していた私は、昨日までに仕事を片付け、万全に会社を出る体制を整えていた。
時計の針は、夕方の6時。
………あともうちょっと!
早く終わってほしいような、心の準備をする時間がまだ欲しいような
何とも言えない気分だった。
