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隠れて甘いkissをして

第16章 不安にさせないで…

「………っ
なんでそんな事分かるのよ」




悲しくなってきて、声が震えてしまう。

隼人と過ごしたあの日は、嘘じゃない。

でも、その事を立花に言う事はできないから、余計に辛かった。




「……咲原は知らないと思うけど、七瀬隼人は過去に色んな噂があるよ。

あれだけの男だから当たり前だけど

モデルやら女優やら、女は常に周りにいて、週刊誌なんかにもよく撮られてる」


「……………っ」



聞きたくなかった事を言われて、心がキリキリと痛む。



………分かってるよ。



きっと隼人の周りは、私には到底叶わない美しい女性で溢れている。

あれだけの容姿で、楽しませる術を持っている彼には、誰だって惹かれてしまう。



………そんな事、分かってる。

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