
隠れて甘いkissをして
第24章 口が滑って…
声の方にした振り返ると、その姿を見て俺は驚いた。
「…麻里奈!?」
海老沢も一緒に振り返る。
黒いレースのワンピースを来て、髪をフワフワに巻き、バッチリメイクをした麻里奈。
笑顔は無く、少し怒ったような顔で近付いてきた。
「どうした?
いつもみたいに迎えに行くって、俺メールしたよな?」
麻里奈が会社の前で待っているなんて初めてだ。
迎えに行く時間に遅れているわけでもないので、俺は戸惑った。
麻里奈は俺の質問には答えず、海老沢を見て言った。
「……あなたが、咲原さんですか?」
