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隠れて甘いkissをして

第40章 叶うなら…このまま①

▽Side... 由宇


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9月の半ばに差し掛かり、暑さはだいぶ和らいできたように感じていた。

明日からの休暇に備えて、引継ぎやその他の仕事をまとめていると

香ちゃんが近付いてきた。




「咲原先輩、明日の出発は早朝なんですよね?
あとは香分かりますから、大丈夫ですよ」

「ありがとう。
分からない事は、このファイルを見てね」

「はい!了解しました!
……あの、先輩……」

「ん? 何?」




私が顔を上げると、香ちゃんは哀しい表情をしていた。




「海外旅行、本当に楽しんできてくださいね。

美味しいもの、いっぱい食べてきてください。

……最近の先輩、痩せすぎですから………」


「…………」




香ちゃんを見て、私はにっこり笑う。




「大丈夫、心配してくれてありがとう。
休みの間、宜しくね」

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