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隠れて甘いkissをして

第45章 忘れられない

「本当は、別れたくなかったの」




声が掠れる。

でも、堰を切ったように止まらなくなった。




「住む世界が違うって事も、相応しくないって事も分かってた。

過去に隼人が色んな人と付き合ってることも…、気にしないって断言できるわけじゃないけど

それでも、私を見てくれる隼人を信じてた。

それは今でも変わってないの。

だけど……」




涙が溢れて止まらない。

あんなに泣いたのに……




「隼人にとって、私は邪魔なんだってあの人に言われた時……

返す言葉がなかった。

だって私、何も無いんだもん……」


「…………!」


「隼人を繋ぎ止めれるもの、何も持ってない。

隼人の為にできること……何一つとしてないの……」


「……咲原……」


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