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息もできない

第20章 大崎さんの

次の日、俺は朝から部屋に残った僅かな荷物を片付けていた


お盆休みはあと半分と少し
早めに引っ越してしまおうと思ったから

まぁそもそも引っ越しに関しては結構前から話が出てたのにちんたらしてたのは俺のせいなんだけど


「よし」


終わったぞ!
あとは車に積んで春陽に連絡するだけだ


俺は春陽にメールを送った


『引っ越しの準備出来たよ!完璧!春陽の家に移すのはいつにする?あと、今夜お店に言ってもいい?』


確かこの前聞いた時はいつでもいいとか言ってたからなぁ
明後日か明々後日ぐらいには行けるかな?


俺がそんなことを考えていると携帯に着信

着信はメールを知らせるもので、相手はもちろん春陽だった


『明々後日に予定空くからそれでいい?今日の夜は、俺用事で店にいないんだ。ごめん』


引っ越しは明々後日か
楽しみだなぁ

でも今日の夜は会えないのか
それだけがちょっとだけ淋しい


俺は携帯で圭太の番号を呼び出して電話をかける
呼び出し音がして暫くすると呼び出し音が途切れた

電話から圭太の声

『もしもし?直か?』
「うん。ねぇ圭太、今日暇?」
『今日?特に予定はねぇけど…』
「じゃあさ、買い物行かない?ご飯食べがてら」
『おぉ、おっけ。あ、お前この前の大崎さんの話聞かせろよ?』
「うーん…わかった」
『じゃあいつものとこで。後でなー』
「うん」

時間や場所を細かく決めなくても集まれる関係って楽でいいよね

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